2022-01-01から1年間の記事一覧

探索木の可視化

第3回世界将棋AI電竜戦も終わってひと段落がついたので、掲題の通り、前から気になっていた探索木の可視化をやってみました。将棋ソフト界隈ではαβ法などの説明でよく登場する探索木ですが、将棋ソフト開発者側も基本的にいつも見えているのはGUIが表示して…

【dlshogi】Google Colabのノートブック上でdlshogiのビルドができないときに

最近Google Colabでdlshogiをビルドしようとしたら躓いたのでメモを残しておきます。GCTの加納さんが公開されている以下ノートブックですが、 2022/11/7現在に実行しようとすると、usiのビルド部分でエラーを吐かれます。 colab.research.google.com 色々調…

探索部の実験メモ

Lightweightの探索部は基本的にdlshogiに倣っており、下記式が最大となるノードを選んでいます。 特に、の部分については、以下のように求めています。(これもdlshogi通りです) ここで、の部分に注目してみると、 は局面において選択した全ての手の合計回…

第32回世界コンピュータ将棋選手権に出場してきました

GWの2022年5月3から5日にかけて、「第32回世界コンピュータ選手権」が開催されました。 将棋ソフト関連大会の中では一番歴史が古い大会で、1990年から毎年開催されています。 今回、自分が開発する「S.Lightweight-EF」も本大会に参加してきましたので、忘れ…

S.Lightweight-EFについて

第32回世界コンピュータ将棋選手権が終わりましたが、そちらに出場していた「S.Lightweight-EF」について記載します。 どちらにしろ後からアピール文書としても出し直しますが、主にそちらには書かない部分について言及しようと思います。 ■概要 dlshogiをベ…

KL情報量調査の追試

少し前に山岡さんがdlshogiにおけるKL情報量の調査と時間制御への実装を行っていました。 手数毎におけるPolicyと各子ノードの訪問回数それぞれの確率分布の差異を可視化することで、 将棋、特にdlshogiにおいてはどこに時間をかけて探索するべきなのかがよ…

入力特徴量作成処理改善の取り込み&NPS測定

先日、本家dlshogiのほうで入力特徴量作成の速度改善が行われていたため、Lightweight-EFにも取り込みました。 また、同時にNPSの測定も行いましたので結果を以下に記載しています。 【測定結果】 ■前提 DNNモデル:第2回電竜戦で使用したLightweight-EF CP…